【初心者必見】調教タイム(追い切りタイム)の見方と競馬予想への活かし方
この記事でわかること
- 調教タイム(追い切りタイム) とは何か
- 調教タイムの計測方法・見方
- タイムがレース結果に及ぼす影響
- 調教タイムを活かした予想・攻略のポイント
1. 調教タイム(追い切りタイム)とは?
1-1. 基本的な概要
競馬における調教タイム(追い切りタイム)とは、出走馬がレース前に行う最終的な調教(追い切り)で記録された走行タイムのことです。競走馬のコンディションや仕上がり具合を把握するための重要なファクターで、馬券の予想精度を高める上で欠かせない要素となります。
1-2. なぜ調教タイムが重要なのか
- 馬のコンディションを数値で把握できる
- 調教師や騎手の意図を読み取れる(強め仕上げ/軽め仕上げ など)
- 過去レースとの比較が可能になり、馬の成長度合い・ピークの時期を測れる
2. 調教タイムの計測方法と見方
2-1. 主な計測距離とコース
- 芝コース・ウッドチップコース・坂路コース など、競馬場やトレーニングセンターによって異なるコースを利用
- 計測の距離は4F(800m)・5F(1000m)・6F(1200m)などさまざま
2-2. 追い切りのパターン
- 単走:1頭だけで走っている場合
- 併走:2頭以上で並走しながら走る場合(折り合いや負荷のかけ方をチェック可能)
- 一杯・強め・馬なり などの指示:馬の仕上げ度合いを把握する指標
2-3. タイム表記の見方
- 例:坂路4F:51.0-37.0-24.5-12.3
- 各区間のタイムを細かく分析し、終いの伸び脚(ラスト1F)に注目する
- 前半が速いのか、後半で加速しているのかを把握することで馬の脚質・好走パターンをイメージできる
3. 調教タイムがレース結果に及ぼす影響

調教は上がり3ハロン、特にゴール前に重点を置いて走らせることが多い。上がり3ハロンと1ハロンの時計は、追い出した時に馬がどう反応したかが数字に表れるため、上がり時計に注目。
3-1. 好タイム=好走の絶対条件ではない
- タイムが速くても、負荷のかけ方や馬の気性によってレースでは結果を出せない場合がある
- 過去の好走パターン(強め仕上げ・馬なりで上がり重点 など)との整合性を確認する
3-2. 調教師や厩舎ごとの仕上げ方針
- 厩舎によって調教方針はさまざま。速い時計を出さずにレース当日まで仕上げるスタンスの厩舎も
- “いつもと同じ仕上げパターンでどのくらい馬が動けているか” をチェックすることで真の状態を見抜く
3-3. 馬体重や連戦状況との関連
- 体重の増減や前走・前々走からのレース間隔も考慮
- 強い負荷をかけられるタイミングか、あえて軽めに調整しているのかを総合的に判断
4. 調教タイムを活かした予想・攻略法
4-1. 過去の調教タイム比較
- 同じ馬の過去の追い切りタイムやレース結果との比較が効果的
- 「前走の好走時と同じようなタイム/パターンで出走してくるか?」を確認すると、狙い馬を絞りやすい
主な各調教コースと調教時計(秒)の目安はこちら。調教では同じ距離を走っても調教のコースによって時計の価値は変わります。各コースの調教時計を評価の参考にしてみてください。
コース | 条件 | 6F | 5F | 4F | 3F | 1F |
---|---|---|---|---|---|---|
美浦ウッド | オープン | 78~79 | 63~64 | 50~51 | 37.0 | 12.2 |
3勝クラス | 80~81 | 65~66 | 52~53 | 37.5 | 12.4 | |
2勝クラス | 82~83 | 67~68 | 54~55 | 38.0 | 12.6 | |
1勝クラス | 84~85 | 69~70 | 55~56 | 39.0 | 12.8 | |
栗東ウッド | オープン | 80~81 | 64~65 | 51~52 | 37.0 | 12.2 |
3勝クラス | 82~83 | 65~66 | 52~53 | 37.5 | 12.4 | |
2勝クラス | 84~85 | 66~67 | 53~54 | 38.0 | 12.6 | |
1勝クラス | 85~86 | 67~68 | 54~55 | 39.0 | 12.8 | |
美浦ポリトラック | オープン | 76~77 | 62~63 | 50~51 | 37.0 | 12.2 |
3勝クラス | 78~79 | 63~64 | 51~53 | 37.5 | 12.4 | |
2勝クラス | 80~81 | 64~65 | 53~54 | 38.0 | 12.6 | |
1勝クラス | 82~83 | 65~66 | 54~55 | 39.0 | 12.8 | |
栗東ポリトラック | オープン | 76~77 | 62~63 | 50~51 | 37.0 | 12.2 |
3勝クラス | 78~79 | 63~64 | 51~52 | 37.5 | 12.5 | |
2勝クラス | 81~82 | 64~65 | 52~53 | 38.0 | 12.8 | |
1勝クラス | 83~84 | 65~66 | 53~54 | 38.5 | 13.0 | |
美浦ダート | オープン | 79~80 | 64~65 | 51~52 | 37.6 | 12.4 |
3勝クラス | 81~82 | 65~66 | 52~53 | 37.8 | 12.6 | |
2勝クラス | 82~83 | 67~68 | 54~55 | 38.2 | 12.8 | |
1勝クラス | 84~85 | 68~69 | 55~56 | 38.8 | 13.0 | |
栗東ダート | オープン | 75~76 | 61~62 | 50~51 | 37.0 | 12.2 |
3勝クラス | 77~79 | 62~63 | 51~52 | 37.5 | 12.4 | |
2勝クラス | 80~81 | 64~65 | 53~54 | 38.0 | 12.8 | |
1勝クラス | 82~83 | 65~66 | 55~56 | 38.4 | 13.0 |
4-2. 併走馬との先着・遅れ
- 併走相手が格上・格下か、タイムをどこまで詰めているかに注目
- 格下馬に遅れる場合は状態を疑うべきなど、参考材料になる
4-3. 最後の1F(ラスト1ハロン)の伸び脚
- 終いに重点を置いた調教が近年増えている
- ラスト1Fのタイムが安定して速い馬は、直線勝負になるレースで一発を期待できる
4-4. 馬なり・一杯の評価
- 「馬なり(ほぼ追わずに走る)」で好タイムが出ていれば、馬自体が好調である可能性が高い
- 「一杯に追って何とか出したタイム」は、コンディション面に不安が残る場合も

時計以外の注目ポイント「通過位置」
調教の時計はコース取りによっても違ってくるもの。紙面では馬場のどの辺りを通過したかもわかるように記載されている。①~⑨の数字がそれで、数字が大きいほど外側を走ったことを示し、真ん中は⑤。外側を走るほど走行距離も長くなるため、時計も掛かる。同じ時計ならばコース外側を走った時計に価値があると言えます。馬場状態にも左右されますが、大外のラチ沿いと内ラチ沿いでは、6ハロンで3秒程度の差が生じるとされます。
5. 調教タイムに関するよくある質問(Q&A)
Q1: 調教タイムが良いのに、レースで凡走するのはなぜ?
A: 馬の気性やレース展開、コース適性など、多角的な要素が影響します。調教タイムはあくまで一つの指標と考えましょう。
Q2: 厩舎によって調教方針が違うと聞きますが?
A: その通りです。速い時計を出さない方針の厩舎もあれば、毎回強めの追い切りを行う厩舎もあります。過去のパターンと比較することで、本当の狙いを探れます。
Q3: 併走で大きく遅れた馬は買わない方がいいですか?
A: 必ずしもそうとは限りません。強い負荷をかける調教をあえて選択した場合や、併走相手がかなり格上だった場合もあるため、状況を総合的に判断する必要があります。
6. まとめ:調教タイムをうまく使えば予想の精度が上がる
- 調教タイム(追い切りタイム)は、馬の仕上がりを読み解く重要なカギ
- ただし、タイムだけに捉われず、併走馬のレベル・厩舎方針・馬の気性など多方面から分析するのがポイント
- 過去の調教パターン&レース結果を比較し、“いつもとどう違うのか” を探ることで、思わぬ穴馬を見抜ける可能性も高まります
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